Young boy smiling in Moldova, Ukraine.
About

WAR Childについて

                               

『WAR Child』は1993年に、戦火のボスニアで暴力や民族浄化などの悲惨な現実を目の当たりにした映画製作者のデイビッド・ウィルソンとビル・リーソン、社会起業家のウィレミン・フェルループの3人がイギリスで設立したNGO団体です。

すべての始まりはバルカン半島での戦争

1991年のユーゴスラビア紛争に端を発したボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(Wikipediaはこちら)。

映画製作者のデイビッド・ウィルソン、ビル・リーソン、社会起業家のウィレミン・フェルループが、その紛争下の旧ユーゴスラビアを訪れた際に今日のウクライナやガザ地区などの紛争地帯と同様に、戦争が罪のない子どもたちにどのような影響を与えているかを目の当たりにしました。

当時、紛争地帯の子どもたちは専門的な心理的サポートを受けることができず、このニーズに応える慈善団体もない状況。そんな紛争地帯にいる子供の状況について、世論に関心を持ってもらい、彼らをサポートしていくことを念頭にWARChildは設立されました。

WAR Childと音楽

WAR Childはチャリティーアルバム『Help』などをリリースしているWar Child Recordsや『BRIT's Week』、『Day Of The Girl』、『Safe & Sound』、『The Right To Dance』といったイベントなど、 30年以上にわたり、アーティスト、レーベル、音楽業界と協力し、チャリティとしてのライブ活動やレコード販売などを行ってきました。

Paul MacCartney、Oasis、Radiohead、Blur、Paul Weller、Suede、Massive Attack、The Charlatans、The Chemical Brothers、The Stone Roses、Manic Street Preachers、Franz Ferdinand、Arctic Monkeys、Avril Lavigne、Coldplay、 Ed Sheeran、 Florence + the Machine、MuseなどのミュージシャンやNinjaTune、Audio Technica、Vivienne Westwoodなどの企業もWAR Childをサポートしています。

これらのアルバム、イベント、ミュージシャンや企業によって募金と意識向上が促進され、戦争の残酷な影響に苦しむ子どもたちに不可欠な支援をWAR Childは提供することができています。

WAR Childとゲーム

WAR Childは『11-11: Memories Retold』(バンダイナムコ)、『Total War 』(Creative Assembly/セガ)などの多くのゲーム制作会社や制作スタジオからもチャリティーの支援を受けています。

それらのチャリティによって、イラクの子どもたちのへの教育、中央アフリカ共和国の武装集団に所属していた子どもたちの社会復帰、アフガニスタンの子どもたちを家族と再会させることを実現しています。

数多くの開発者、制作スタジオ、ゲームストリーマー、さらにはゲームコミュニティからの惜しみない支援のおかげで、現在までに500万ポンド(10億円)を超える支援が集まっています。

WAR Childの歴史

Help album being recorded in the studio with Paul McCartney, Paul Weller and Noel Gallagher.

9月9日1995

チャリティアルバム『HELP』リリース

ポール・マッカートニー、オアシス、ブラー、レディオヘッドなどイギリスを代表するアーティストたちが参加したチャリティアルバム『Help』をリリース。アルバムのジャケットは元ストーン・ローゼズのジョン・スクワイアが担当。

ポール・マッカートニー、ポール・ウェラー、ノエル・ギャラガー等が一緒にビートルズの「Come Togher」をカバーしたことも話題になりました。ジャケット写真はローレンス・ワトソンの写真が起用されています。

アルバムは全英アルバムチャートで1位。1憶2500万ポンド(250億円)の収益を得て、音楽セラピーのための施設をボスニアに建設し、 ボスニア紛争によって影響のあった全ての子供たちに対して支援することができました。
Participant Hassan with his sister outside their home in Afghanistan.

1月1日2002

アフガニスタン戦争地にて

9.11後のアフガニスタン戦争が始まったことに伴い、 アフガニスタンのヘラート市で最初のプロジェクトを開始。 国内避難民となり、食料や生計に困窮している家族を支援しました。 その後、プロジェクトを拡大し、子どもたちとその家族を保護し、教育の機会を提供するとともに、 ジェンダー差別といったより広範な問題についても声を上げてきました。
DRC boys drawing

1月1日2004

コンゴ民主共和国

2004年、コンゴ民主共和国(DRC)での活動を開始。 地域社会と連携して、武力紛争の影響を受けた子どもたちを暴力、 虐待、排除から守り、教育へのアクセスを向上させる支援を行ってきました。 現在、DRCにおける私たちのプログラムは、武装集団にいた子どもたちの 地域社会への復帰を支援すること、若者の地域問題への参加を支援すること、 より良い未来を築くための教育と雇用の機会を提供することに重点を置いています。
Participant Nadia reading to her siblings in their home in a displacement camp in Iraq.

1月1日2004

イラク・バクダッド

アフガニスタン戦争後に開始されたイラク戦争では2004年にバクダッドで活動を開始し、 現在ではニネべやアンベールといったバクダッド以外の地域でも、 弱い立場にある子どもたちとその家族に、幼児期の発達と教育に不可欠な支援と メンタルヘルスへのサポートを提供しています。
Help! A Day in the life cover - red with coloured hand prints all over.

9月9日2005

『Help! A Day in the Life』のリリース

1995年の『HELP』のリリース10周年を記念して、前作にも参加したレディオヘッドやマニック・ストリート・プリーチャーズらに加えて、 コールドプレイやキーン、マキシモ・パーク、ブロック・パーティ、エルボー、カイザー・チーフスなどの新世代のアーティストたちも参加。 2005年9月のとある日に集まって、あっという間にレコーディングを行い、わずか24時間後にダウンロード可能となりました。

2021年にはWAR Childのレコード会社からアナログレコードでリリースされ、デジタル販売とストリーミング配信もされました。
Screenshot from War Child's HELP! The Game

1月1日2006

ガザ地区とヨルダン川西岸地区における活動開始

パレスチナ占領地域で、子どもたちを安全と権利を守るための活動開始。

2025年現在、ガザ地区の壊滅的な状況を受け、史上最大規模の支援とメンタルヘルス支援を実施し、 親と離れ離れになった何千人もの子どもたちを支援しています。 また、質の高い教育とジェンダーに基づく暴力の撲滅に向けて、現地のパートナーと協力しています。
Screenshot from War Child's HELP! The Game

9月6日2006

ゲームとのコラボレーション

より多くの支援を戦地や紛争地に届けるための革新的な方法を模索した結果、 ゲーム開発スタジオ、ゲーム開発者、ゲーム配信者など広範囲に渡るゲーム業界と協力を開始。 この活動により、これまでに500万ポンド(10億円)以上の資金が調達されました。
Ed Sheeran playing a live show for BRITs Week.

2月4日2009

『Brit Awards』でのイベント開催

毎年2月に開催されるイギリスの音楽の祭典『Brit Awards』にて、イベントを開催。 以来、エド・シーラン、フローレンス・アンド・ザ・マシーン、ミューズなどの大物アーティストらが毎年出演するイベントを行っています。
CAR girl.

1月1日2014

中央アフリカ共和国での活動を開始

中央アフリカ共和国で活動を開始。 紛争の影響を受けた子どもたちとその家族の命を守る活動や教育機会を提供し始めました。

現在では、性的暴力を受けた子どもたちや家族と離ればなれになった子どもたち、 武装勢力と関わっていた子どもたち、児童労働させられている子どもたちなどへの支援に重点を置いています。
Carey Mulligan and Marcus Mumford standing together and talking to War Child programmes staff.

11月28日2014

キャリー・マリガン、アンバサダーに

アカデミー賞ノミネートの経験も持つ、キャリー・マリガンがWAR Childのグローバルアンバサダーに就任。

彼女はコンゴ民主共和国のゴマにおける紛争の被害にあった子どもたちを支援するWAR Childの活動を実際にみて、アンバサダーになることを決意しました。
passport back to the bars line up

2月16日2015

『Passport Back to the Bars』とコラボ

6夜続けて、イギリスの収容人数500人以下のライブ会場で行われるイベント『Passport Back to the Bars』。 2015年にこのイベントが再開された時にWAR Childとのコラボレーションが実現し、デュラン・デュラン、ライド、ヴァクシンズ、エルボー、バスティーユが参加しました。

さらに、O2やXFM、NME、BRIT AWARDからも協力を得て約1億円のチャリティが集まり、2015年の『National Fundraising Awards』を受賞しています。 このイベントは、現在『BRITs Week』として知られる、英国音楽界のビッグネームたちと毎年恒例のコンサートシリーズへと発展しました。
Screenshot of Verdun game where gameplay was pacified as part of War Childs Armistice campaigning, meaning soldiers put down their weapons and threw snowballs instead.

11月6日2016

「Armistice(休戦)」キャンペーン

世界中で平和的なゲームプレイを呼びかけるキャンペーン「Armisticeアーミスティス(「休戦」という意味)」を立ち上げました。 アメリカのパートナー団体「Child in Conflict」と共同で実施した「Armistice」では、戦争ゲームが「平和化」され、 兵士たちは銃を捨て、代わりに雪合戦を楽しむようになりました。

毎年11月の休戦記念日に合わせて開催されるこのキャンペーンは、これまでに150万ポンド(約3億円)以上を集め、 紛争・戦争をテーマにしたゲーム50作品が参加しています。
Boys sits on slide outside War Child child-friendly space in Yemen, in front of a wall painted with brightly coloured stick figures.

1月1日2017

「イエメン内戦」での活動開始

WAR Childは内戦勃発後のイエメンでNGOとして初めて活動を開始しました。 紛争の影響で収入を失ったサヌアの何百人もの子どもたちとその家族に、緊急の食料支援物資を届けました。 それ以来、イエメンに留まり、子どもたちとその家族を支援し続けています。
Children in a displacement camp hold up a sign with Children in Conflict's Logo on it.

2月1日2017

『Children in Conflict』正式発足

War Childのパートナーだった米国の『Children in Conflict』が正式に活動を開始。 活動開始の発表の場であるニューヨーク国際市民フェスティバルでは、グローバルアンバサダーのマーカス・マムフォードが彼のバンド、さらに息子と一緒にライブを行いました。 それ以来、Children in Conflictは、紛争下の子どもたち支援するチャリティーを目的としたイベントで、様々な芸術分野と連携し活動を続けています。
Global Ambassador Vanessa Kirby.

1月1日2018

「生きることを学ぶ」キャンペーン

イギリス・ロンドンの老舗新聞社「イブニング・スタンダード紙」と協力し「Learn to Live(生きることを学ぶ)」キャンペーンを開始。

このキャンペーンは、戦争の影響を受けた子どもたちへの教育とメンタルヘルス支援がいかに重要なことかを世間に認識することを目的としました。

ロンドン市長のサディク・カーン氏と、新たにグローバル・アンバサダーに任命された女優のヴァネッサ・カービー氏からも支援受けた他、3夜連続でロンドンのコンサートホールを貸し切り、 ジョン・ホプキンス、トム・ミッシュ、エヴリシング・エヴリシングといったアーティストのチャリティーライブによって、活動資金が集められました。
Black and white image of Arctic Monkeys performing for War Child.

12月4日2018

アークティック・モンキーズからの支援

イギリスを代表する人気バンド、アークティック・モンキーズがWAR Childのためのチャリティライブをロイヤル・アルバートホール(日本の武道館のような場所)で開催。 このライブだけで、25万ポンド(5000万円)の寄付が生まれた他、2年後にはこのライブのアルバム『Live At The Royal Albert Hall』をWAR Childのレコード会社からリリース。 バンドからとても手厚い支援を受けています。
Children in the DRC stand socially distanced wearing masks whilst they await COVID-19 kits from War Child.

9月4日2020

新型コロナウイルス感染症から子どもたちを守る

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的なパンデミックが起こると、 様々なクリエイティブな業界からWAR Child向けの限定アイテムの発売などの迅速な支援をしていただきました。 クラウドファンディングだけでも30万ポンド(6千万円)以上が集まり、戦時下の子供たちやその家族を新型コロナウイルス感染症から救うことができました。
Help album cover artwork featuring brightly coloured tiles.

9月9日2021

『Help』25周年記念盤リリース

2020年、チャリティーアルバム『HELP』の発売25周年という節目の年を迎えたことを記念して、 1年後の2021年にスペシャル・エディションのアナログレコードで再発。各配信サービスで初めてデジタル販売や配信を行いました。

写真家ローレンス・ワトソンが撮影した ポール・マッカートニー、ポール・ウェラー、ノエル・ギャラガーらのスーパーバンド、 Smokin Mojo Filtersの写真のネガシートがレコードの内スリーブに採用されています。
War Child ambassador Rinsola Babajide wears a War Child black T-Shirt.

7月27日2021

リンソラ選手がアンバサダーに

女子サッカーのリンソラ・ババジデ選手がアスリートとして初めてWAR Childのアンバサダーに就任。

リンソラ選手には、戦時下の子どもたちの権利や教育をサポートするWAR Childの活動を、世間に広めるための支援や協力をしていただいています。
A DJ plays a set at The Right To Dance launch party at The Cause in London.

11月2日2021

『The Right To Dance』の発足

アンダーグラウンド・ダンスミュージックのライブやグッズ、限定ミックスなどをお得な割引価格で提供するサービス『The Right To Dance』を発足。

初回パーティーでは、エレクトロニックDJのBicepとBlessed Madonnaがヘッドライナーを務め、集まった寄付金はアフガニスタンでの緊急支援活動に充てられました。
Anne Marie performing at War Child's BRITs Week show at Lafayette in Kings Cross.

2月2日2022

『BRITs Week』再開

新型コロナウイルス感染症によって中断していた 『BRITs Week』が再開。 マルチ・プラチナ・アルバムを売り上げたアン・マリーの他、バスティーユやブラーのデーモン・アルバーンなどの豪華アーティストが出演しました。
2 children smiling, Syria.

2月24日2022

ウクライナでの活動開始

ウクライナ紛争最前線の人々に対する支援する活動を開始。現在では当初の迅速な緊急対応措置から規模を拡大し、 子どもの保護とメンタルヘルス支援に重点を置いたプログラムを開発し実行しています。 ウクライナ国内だけでなく、人々が避難を余儀なくされている近隣地域の子どもたちを支援していて、 2025年現在、ウクライナで7万人以上、隣国ハンガリーでも約1.7万人の子供たちをケアしています。
2 children smiling, Syria.

1月1日2023

『WAR Child』発足30年

この年に『WAR Child』は30年を迎えました。発足以来変わらず、ウクライナやガザ地区など、今なお続く世界各国の戦争・内戦・紛争地域での子供たちやその家族に対する専門的な心理的サポートを提供しています。
Oasis-LIVE25-T-shirt

8月22日2025

『Oasis Live'25』とコラボ

オアシスの再結成ライブ・ワールドツアーの『Oasis Live'25』とコラボが決定。このグッズの売り上げは全額WAR Childに寄付されます。 商品は公式サイトより購入できます。
HELP-30th-box

10月17日2025

『HELP』30周年記念7インチ限定ボックスセット発売

チャリティアルバム『HELP』の発売30年を記念して、7インチ10枚入りの1000セット限定ボックスセットがリリース。 ローレンス・ワトソンが撮影した未発表の写真も入っています。

公式サイト(英語)他、日本では、Tower RecordHMVdisk unionなどが予約を受け付けています。